【詳報版】「@cosmeベストコスメアワード2025上半期トレンド予測」
~キーワードは「#気まぐれ天気プチ直し」、「じゃら×2チャームコスメ」、 「貼るコスメ」、「ぷるんリップ界隈」、「血色感リンクメイク」、「おうちで韓流肌管理」~
株式会社アイスタイル
株式会社アイスタイル(代表取締役社長 遠藤 宗、以下、アイスタイル)は、2024年12月5日(木)、「@cosmeベストコスメ アワード2025上半期トレンド予測」を発表いたしました。
「@cosmeベストコスメアワード2025上半期トレンド予測」は@cosmeベストコスメアワードの関連企画であり、@cosmeに投稿されたクチコミや@cosme STORE/@cosme TOKYO、@cosme OSAKAでの売り上げ等の分析、その他ユーザーアンケートなど関連情報からみえる生活者の意識変化と美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測するべく発足された「@cosmeトレンド予測部」が、2025年の上半期のトレンドをキーワード化したものです。
トレンド予測のプレスリリースは2回にわけて発表しており、今回は12月5日(木)発表リリースの詳報版となります。
12月5日(木)発表プレスリリースはこちら:https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/12/1205-tr.html
ベストコスメアワード2024プレスリリースはこちら:https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/12/1205-bc.html
1. #気まぐれ天気プチ直し
東京では11月にも季節外れの夏日を観測し、気象庁が12月2日に「2024年は過去126年で最も暖かい秋だった」(https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/seasonal/202411/202411s.html)と発表するなど、いつまでも終わらない残暑や急なゲリラ豪雨、線状降水帯など気まぐれな天気に悩まされた2024年。@cosmeでも気まぐれな気候に対する生活者の戸惑いを反映するように、「秋色」や「秋メイク」といったワードの出現率が昨対で0.6~0.7倍に減少しました(2024年9月時点)。
このような気まぐれな気候が今後も継続していくことが予測される中で、企業のオフィス回帰の流れなども後押しし、美容においてはメイクやヘアの「お直し」ニーズが高まっていきそうです。
実際@cosmeが2024年11月に実施した「化粧品に関するアンケート」(以下、ユーザーアンケート)において、「メイクや髪のお直しについて、以下の中であなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ全体の35.3%が「ゲリラ豪雨など不安定な天候が原因で化粧や髪の乱れが気になることがあった」と回答。また、同じく全体の39.4%が「湿気に強いアイテムが気になるようになった」と回答しています。
また、例年であれば冬時期の11月に聴取するユーザーアンケートでは「化粧直しが減った/しなくなった」と回答する人の割合が増加しますが、今年の同質問の聴取においては、5月のアンケートと同程度の回答率となり、季節による回答率の増減が見られず、気候の変化によってお直し需要が通年化していく可能性が垣間見える結果となりました。
企業でもこのニーズを捉えているようです。例えば、株式会社MTGは10月に持ち運びに便利でお出かけ中にも使えることを訴求しているReFa「FINGER IRON ST 6」を発売しました。また、NTTドコモ発のスタートアップで、駅ビルの化粧室などヘアアイロンをレンタルできるサービスを開始した株式会社ReCuteでは「お直し需要」を捉えて、駅ビルの化粧室などヘアアイロンをレンタルできるサービスを開始しました。
株式会社ReCute
代表取締役CEO 山下 萌々夏氏Q. ヘアアイロンのシェアリングサービス「ReCute」が好調な滑り出しをみせていますが、その背景には、昨年以上の暑さや、ゲリラ豪雨などの不安定な気候の影響もあると思われますか?
気候の影響でお直し需要がより一層強くなっていることが、弊社サービスの利用状況からも推察されます。湿気が多い日や急に雨が降ってきた日は、髪の巻きがとれやすくなったり、髪がゴワつき広がったりしてしまうため、特に利用数が増える傾向にあります。
ReCuteがあれば、不安定な気候でも外出先のお手洗いで気軽に簡単にヘアアイロンを利用し髪を巻き直せるという点が、お客様の安心感につながりご好評いただいている状況です。
Q. 好評を受けての、今後の展望をお聞かせください
再びお直し需要が盛んになるのは次の梅雨の時期だと考えております。髪の毛が崩れてしまったとしても近くの商業施設やオフィスビルに駆け込めばいつでもどこでも髪の毛を巻き直せる世界観を実現したいと考えており、そのために全国の主要都市の女性用お化粧室を中心に、来年6月には100台設置することを目標にしています。最終的には全国3,500台にまで拡大し、全ての女性のお直し需要に応えるインフラのようなサービスに昇華できたら、と考えております。
株式会社MTG BEAUTYマーケティング本部
制作企画部グループリーダー 加藤 典子氏
Q. ヘアケアカテゴリが順調とうかがっていますが、その背景には、昨年以上の暑さや、ゲリラ豪雨などの不安定な気候の影響もあると思われますか?
不安定な気候は、ヘアケアアイテムの需要を高めるひとつの要因になっています。暑さや多湿な気候に影響を受けて、髪のうねりや広がりにより悩んだり、ヘアスタイルが崩れやすくなったりする傾向にあります。そのため、ヘアケアアイテムは気まぐれな気候の中でも、まとまりのあるスタイルを保ちたい方、おしゃれを楽しみたい方に重要で人気が高いです。Q. 今年発売の「ReFa FINGER IRON ST 6」は、一般のお客様はもちろん有名なヘアメイクアップアーティストの方々も紹介していると思いますが人気、注目をされている理由はどのように分析をされておりますでしょうか?特に、お客様からの声などで天気の影響や、「外出先でも髪を綺麗に保ちたい」「お直ししたい」といった需要など感じられていましたら、是非お聞かせください
通常のヘアアイロンと異なり、旅行や持ち運びに便利・外出先でもコードレスで使用できることでお直しに使用することもできる点が訴求ポイントとなると思いますが、お出かけ先でちょっとした顔周りのお直し需要で携帯される方が多いです。前髪や後れ毛のこなれ感は、印象が変わる大事なポイント。
リファはプロフェッショナルの技をテクノロジーで再現することをコンセプトに商品開発を行っております。
さっと昇温してすぐ使えて、コードレスでバッグにも入る軽量コンパクトサイズなので、旅行などでも活躍します。Q.「ReFa FINGER IRON」に関してコードレスで持ち運びのできるよう開発した経緯、特に開発時に「お直し需要が高まる」という見込みを立てていらした、などございましたら、お聞かせください
リファはプロフェッショナルの技をテクノロジーで再現することをコンセプトに商品開発を行っております。ReFa FINGER IRON STは、こなれ感や小顔効果を演出する顔周りのニュアンスを、誰でもどこでもさっとつくれる、指先型コードレスアイロンとして開発しました。仕事やイベントなど外出する機会が増え、
ヘアスタイルの崩れやくせ毛のお直しを求める方の増加を見込み、軽量コンパクトなコードレスアイロンの形状にこだわっています。Q. 今後も携帯できるアイテムなど、「お直しアイテム」を強化していくご予定はありますでしょうか?
お客様のニーズに合わせて、携帯性・使いやすさと、ときめき・仕上がりの良さの両立を目指した新アイテムの開発を検討しております。
ちょっとした外出先や、海外旅行など、幅広い携帯アイテムニーズにお応えできるよう、ラインナップを充実させていく予定です。
では、今後どのような商品がお直しコスメとして支持されていくのでしょうか。ユーザーアンケートをみてみると「メイクや髪のお直しについて、以下の中であなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」として、「化粧直しは、簡単にささっとすませたい」と回答した人が全体の59.7%に及びました。また、@cosmeのクチコミにおけるワードの出現率を分析してみると「パッケージが鏡代わりになるのでお直しに便利です」というような文脈で使われる「鏡代わり」というワードの出現率も昨対で2.6倍に伸長しています。このことから、今後は携帯性が良く、サクっと簡単に化粧直しができるアイテムが支持されていきそうです。
すでに、そういったニーズをとらえた商品が登場し、好評を得ています。例えば、花王が今年4月に発売した化粧直しアイテムのビオレ「化粧直しシート」は発売翌月の2024年5月と10月で東京・原宿にある@cosmeのフラッグシップショップ「@cosme TOKYO」における販売個数が約5倍に増加しました。
花王(株)H&BC スキンケア事業部
フェイスケアブランドマネージャー
佐々木 奈緒美氏Q.メイク直しシートの売れ行き状況はいかがでしょうか?
メイク直しシートは24年4月に新発売し、予想の約2倍売れました。
「外出するときには欠かせない」「こういう商品待ってました」などと、ベースメイクが毎日欠かせない"お仕事"をしている方や、"推し活・お出かけ"でアクティブな方などを中心に好評の声をたくさん頂いております。また、24年の夏は平年より気温も高く、猛暑日が長引いたことも後押しになったと考えています。"Q.開発経緯をお聞かせください
毎日ベースメイクは欠かせませんが、温度・湿度が急激に変化する日本の環境下で、朝のメイクしたての状態を維持することは大変困難です。「直そうと思ったら余計汚くなってしまう」「直し方がわからない」「外出先では直す場所がない」「仕事で時間がなくて直せない」など、お直しに対して課題が根深い状況です。多くの方がメイク崩れした状態のまま我慢してまる1日を過ごしている実態がわかり、"気になった時すぐその場で簡単"を叶える「メイク直しシート」の開発に至りました。Q. 「お直しアイテム」の今後の需要についてどのようにみていらっしゃいますか?
お出かけ前の身支度で色々なアイテムを使用し、手間暇かけて整えたメイクやヘアセットほど、まる1日キレイな状態を維持したいという生活者のニーズは尽きません。外出先でも簡単に使えて身だしなみを補強する類のアイテムの存在を知っている人はまだ少ない為、ポテンシャルしか感じていません。
今後、各ブランドが「サクっと簡単なお直しができる」という商品訴求を積極的に行うことや、お直し専用アイテムの増加などによって益々生活者の注目が高まっていくのではないでしょうか。
2.じゃら×2チャームコスメ
最近、携帯や鞄にじゃらじゃらとお気にいりのキャラクターなどのチャームをつける平成のトレンドが復活しています。2024年11月に@cosme TOKYOで行ったユーザー調査でも幅広い年齢の方が鞄にチャームをつけている姿が見られました。
ユーザーアンケートでは「あなたの考えやお気持ちに近しいもの」として全体の約60.8%が「自分の好きなものを人に共有したり、見せることに抵抗がない方だ」と回答しており、生活者が「自分の好きなこと/もの」をさりげなくアピールする手段としてじゃらじゃらが取り入れている側面もあるのかもしません。実際、ユーザー調査においても、所謂推しグッズをバッグにぶら下げている方も多く見受けられました。
この、「自分の好き」を共有する「じゃらじゃら文化」が今後コスメにも波及していきそうです。
最近、日本同様にじゃらじゃら文化がトレンドとなっている韓国のブランドを中心に、ノベルティとして「チャームに出来るコスメ」や「コスメをチャーム化できるポーチ」などを提供するブランドが続々登場。特にこの春上陸したfweeの「リップアンドチーク ブラーリープリンポット」のチャームはイベントで配布がはじまるやいなや、SNSを中心に大きな話題となりました。
更に、そういったニーズを受けて、この秋、EITHER&「Pebble Blur Cushion」、coralhaze「コーラルヘイズ グロウロックゼリーティント」、BRAYE「リップスリーク / リップアンドチーク」など、チャームにできるコスメが定番商品としても登場してきています。
ユーザーアンケートでも「化粧品について、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」として若年層(10代+20代)の3割近くの27.9%、全体でも約17.9%が「かわいいコスメをかばんなどにぶら下げるのは素敵だと思う」と回答しました。
@cosme TOKYOの店頭でも、@cosmeの美容部員がツールバックにチャームコスメを付けて店頭に立っていると、お客さまから話しかけられることが多く、お話をするきっかけになっているとのことで、こういったエピソードからも生活者のチャームコスメへの関心が感じられます。
(株)DirectTech
Brandmanagement事業部 Brandmanagement2部
伊藤 穂南氏
Q. @cosme TOKYOや@cosme OSAKAで開催したポップアップイベントが大変盛り上がり、
キーチャーム付きのノベルティもとても人気だった印象ですが、実際にユーザーの反応はいかがでしょうか?
ブランドとしても予想を上回る反響を頂けたように感じております。
チャームを付けるだけでなく、自分でシールを貼ったり皆様オリジナルミニクッションを作ってSNSにアップしたりと、POPUPを楽しんでくださっていました。バックにじゃらじゃらと付けているアイテムの中にEITHER&のミニクッションも仲間入りしている姿を見れて、とても嬉しく感じました。Q. 同じようなチャームをノベルティにしたポップアップは韓国でも実施されましたか?
日本との盛り上がり方の違いや、それぞれの特徴などあれば教えてください。
チャームノベルティは日本限定で行いました。ですが、チャーム製作過程にて担当者はもちろんですが、周りのスタッフに確認した所、カバンにつけたい!などの日本と似ている反応をもらいました。 韓国でも今後イベントを行うことが出来た際には、日本と同じような良い反応があると予想しているのでチャームノベルティの製作を検討しようと思っています。Q.韓国では手帳やスマホをデコる文化が人気であるといったお話や、バッグにキーチャームやモールドールなどをつけることが人気といったお話を聞いています。このようなトレンドはビーズのキーチャームやオリジナルシールを特典にしたきっかけに影響しているのでしょうか?
韓国のMZ世代は、別名「ダック(ダイアリー飾り)」、「ポンク(スマホ飾り)」、「バックク(カバン飾り)」という用語があるほど、セルフデコが流行っています。 EITHER&製品の企画段階で「セルフデコ」トレンドに合わせてクッションファンデーション容器をセルフカスタムできるようにしてみるのはどうか、というアイデアが出ました。
チャームはEITHER&のモデル撮影時に協業したスタイリストと共同開発したデザインで、ブランドのブラック&ホワイトアイデンティティを上手く反映出来たと思います。ステッカーに関しては、ブランドミューズのジゼル様の特別ノベルティを製作したく、ファン心で製作いたしました。チャームとステッカーをお客様のお好みでカスタムし、自分だけのクッションファデを作ることを、よりたくさんの人に楽しんでもらえたら嬉しいです。Q. ミニサイズの商品にはチャームがつけられるフックがついていますが、ミニサイズだけその仕様にしている理由としては、チャームを付けるだけでなく、消費者にカバンなどに手軽にぶら下げてもらうことも狙っての仕様であったりもするのでしょうか?
はい、そうです。大きいサイズの容器はどうしてもカバンなどにつけるには可愛くはならないサイズ感なので、ミニクッションだけにフックを付けてそれ自体でも、チャームをつけてもぶら下げることができて、
カバンにつけてバックク(バック飾り)できるようにしました。
EITHER&ミニクッションをインフルエンサーにプレゼントした際にも、説明せずとも皆様ミニクッションをカバンにつけてくださり、ブランドからの意図がよく伝わっていて嬉しかったです。
今後、商品ラインナップが充実していくことで、お気に入りのコスメを鞄にじゃら×2つけるチャームにする人が増えていくことが期待できそうです!
3.貼るコスメ
@cosmeの姉妹サイトで韓国最大級の化粧品クチコミサイト「GLOW PICK」によると、いま、お隣韓国ではスマホや手帳などを自分好みにカスタマイズするデコレーションブームが到来中。
その流行がコスメにも及びつつあり、「自分の顔をデコる」ことがジワっと広がっているそう。例えばピンクのハート型など可愛らしい色・形状のニキビパッチを敢えて目立つように付けたり、音楽フェスなどイベントごとの際に、ステッカーメイクを取り入れたり、そばかすシールを取り入れるなどの動きがあるようです。
そんな貼るコスメが、日本でも盛り上がりそうな兆しがあります。ユーザーアンケートでは「化粧品について、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」として「貼る化粧水、貼る美容液、貼るつけまつげなど「貼る〇〇コスメ」というワードに魅力を感じる」と回答した人が全体の約17.4。また、「韓国アイドルなどが取り入れている「顔に貼るシール(リボン型やキラキラのストーンなど)」はかわいいと思う」と回答した人は10代の37.5%、20代の20.8%にのぼったことから、貼るコスメに関心を持つ人が少なくなく、また、ステッカーメイクについても一定のイメージが形成されていることが分かりました。
「貼る」という行為は手軽に取り入れやすいことから昨今関心の高いタイパニーズとも相性が良く、また、視覚的な分かりやすさから体験をSNSでシェアしやすいということも、今後「貼るコスメ」の盛り上がりを後押ししそうです。
最近、ハート型などの可愛らしいニキビパッチ、SNSでも話題になった貼るつけまつげ、「貼る美容液」等と訴求されているマスク系商品など、商品の選択肢も少しずつ増えています。
更に、今秋には資生堂も貼るコスメをローンチしました。
(株)資生堂 ブランド価値開発研究所
グループマネージャー 中西 裕子氏
Q.「セカンドスキンメイク™」として、顔に貼れるシールを開発・展開した理由をお聞かせください
ライフスタイルの変化に伴い、生活者意識がちょっとした手軽な変身、に関心を寄せるようになっている中、カラーメイクアップ以上で、美容整形までではない、手軽に変身できて、簡単にいつもの自分に戻れる、デコラティブな貼るコスメが話題になっているのではないかと、ステッカーメイクについて分析をしていました。しかし、単に「貼る」だけでは、肌との相性、心地よさ、持続性、違和感などに課題があると考え、弊社の「Second Skin」技術を活用し、スキンケア性が高く、肌にやさしいつけ心地が続きながら、はがれにくさとはがれやすさを両立し、さらにはアクセサリーを纏うように、簡単に顔を彩ることを楽しめるようにした商品が「スキンアクセサリー」です。Q.makuakeでの販売も好調とのことですが、ユーザーの反応をお聞かせください
肌に負担感のないこういう商品を待ってました!というお声や、クオリティーやおしゃれ度が高いという声を頂いています。また、ファッションのようにテクニックいらずでカジュアルで使いやすいというものから、お手持ちのメイク商品と組み合わせて、より印象的なメイクアップに挑戦できたという幅広いお声をいただきました。
結婚式、ダンス、エンターテイメント施設、コスプレ、ハロウィンなど、お楽しみいただいたシーンをメイクとともにお伝えいただくことも多いです。さらにはシールではなく、ジェルとスプレーでアクセサリーパーツをつけることができるので、耳、首、手や爪など、いろんな場所のデコレーションを自由自在に楽しんでいるなど、ユーザーのみなさんのクリエイティビティが垣間見れるコメントもいただきました。Q.主にどのような世代が、どのような目的で購入し、どのようなところが特に人気であったのかお聞かせください
幅広い世代で購入いただいています。強いて言えば、20代や30代の女性が、特定シーンでさらに気分を上げるため、手軽な変身をするために購入いただいているケースが多かったです。その中には、お友達やお子さまとリンクする
デザインを楽しまれるケースもあり、使い方が簡単なスキンアクセサリーならではの楽しまれ方だと思っています。Q.近い将来で定番商品化する可能性はありますでしょうか?今後の展望などありましたらお聞かせください
25年1月から限定店舗で数量限定で発売する予定です。店舗でのコミュニケーションや、購入してくださった方からのフィードバックをいただき、価値をブラッシュアップしていけたらと思っています。fibonaでは、資生堂の100年以上にわたる研究開発から生まれた豊富な研究知見と、スタートアップ企業や生活者のユニークな発想やテクノロジーを融合させ、唯一無二のプロダクトや、世界をワクワクさせる新しい価値を提供していきます。
今後、「貼るコスメ」がどのように広がっていくか、要注目です!
4.ぷるんリップ界隈
昨年から生活者の関心を取り戻しつつあるリップカテゴリ。今年も引き続き回復傾向です。@cosme TOKYOのリップカテゴリの売上数をみてみると、2023年5月~10月と2024年5月~10月の半年間比較で昨対約1.5倍に伸長しています。このような中、今、注目されているのが唇をぽってりぷるんと見せてくれる効果が期待できるリッププランパーです。@cosmeのデータを見てみると、2022年11月~2023年10月と2023年11月~2024年10月の比較で商品登録数が昨対約2.6倍、クチコミ数も約1.5倍に増加しています。更に、ユーザーアンケートでは「リップメイクやリップケアについて、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」として約35.6%が「リッププランパーを使用したことがある」と回答しました。
プランパーで唇をぽってりぷるんと見せることは、ここ最近若年層を中心に続いている「中顔面短縮」トレンドとマッチしていることから、一見、若年層に限られたトレンドのようにも見えます。ユーザーアンケートにおいて、「リッププランパーを使ったことがある」と回答した人を年齢別にみてみると、若年層(10代+20代)と大人世代(40代以上)では使用経験に10ポイント以上の差がありました。しかし、今後は大人世代でもぽってりぷるんとした唇をつくる「ぷるんリップ界隈」が盛り上がる可能性がありそうです。
ユーザーアンケートにおいて「リップメイクやリップケアについて、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」として、全体の約39.5%が「唇をぷっくり見せたい」と回答。年齢別にみてみても若年層と大人世代の回答率の差は5ポイント程度と低く、また、40代の大人世代の約19.5%が「唇が痩せてみえるようになった」と回答し、大人世代特有のニーズがあることも見えてきました。
更に、全体の約25.7%が「唇ケアにお金をかけたい」とも回答しています。
これらのことから、今後即効性のあるプランパーだけでなく、唇ケアによって唇をぽってりぷるんと見せる商品が増加することで「ぷるんリップ界隈」が世代を問わないトレンドに成長していきそうです。
それに呼応するように、この秋、資生堂・コーセー・花王の大手3社のブランドから揃って唇美容液が発売されました。
花王(株) 化粧品事業部門
プレステージビジネスグループ est
シニアマーケター 蔦谷 美咲氏Q. 唇に特化した「エスト ザ リップセラム」を開発した経緯をお聞かせください。またアイテムにはプランプアップ効果があるとのことですが、唇をふっくらさせる需要や、唇ケア需要が高まっていくなど開発時点で感じられていたことがあればお聞かせください。
30代以降の唇悩みとして「乾燥」と「唇が薄くなることによる老け見え」という大きく2つの悩みがあることに着目して開発したのが「エスト ザ リップセラム」です。特に後者に関しては、プランパーや人中短縮メイク、唇をふっくらさせる美容医療の流行等を背景に、唇が薄くなってくる大人世代こそ「唇をふっくら見せたい」ニーズがあると考えました。エスト究極の保湿化粧水「エスト ザ ローション」の技術を応用した確かな保湿効果に加え、こだわりの厚膜処方により光をきれいに反射してふっくらとした唇に見せるプランプアップ効果を両立させました。Q.10月に発売された「エスト ザ リップセラム」の現時点の売れ行きやユーザーの反響についてお聞かせください。
また、どの世代の方からの支持が高いのかもお聞かせください。
おかげさまで「エスト ザ リップセラム」は想定を上回る売行きとなっており、10-11月の販売目標を発売後わずか18日間で達成することができました。お客様からは「夕方まで乾かず感動」「ナイトパックとしても使えて唇のスペシャルなお手入れができて嬉しい」「プルプルでしわ感がなくなる」「ぷるんとした唇になれるし、ピリピリしないのも嬉しい」等のお声をいただいております。ご購入いただいたお客様の約8割が40代以上となっており、大人世代における唇に対する意識の高まりを改めて実感しております。
5.血色感リンクメイク
「自分が本来持っている素材を活かし、淡めワントンカラーを重ねて仕上げて、自然に盛る」韓国発のメイクトレンド「ミュートメイク」が今年、トレンドになりました。@cosmeのクチコミをみてみると「ミュートメイク」というワードの出現率は昨対比で48.9倍と大きく伸長しました。そんなミュートメイクの流れを汲んだ次なるメイクトレンドとして注目なのが、リップとチークの色を合わせることで自然に盛る「血色感リンクメイク」です。
ユーザーアンケートで「リップメイクやリップケアについて、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ、全体の約32.6%、若年層では44.6%が「リップとチークの色を合わせたいと思う」と回答しました。
また、このトレンドはお隣韓国でも同時にトレンド化しつつあるようです。GLOWPICKによると、「トレンドの火付け役となったfweeの「リップアンドチーク ブラーリープリンポット」は軽いスフレ触感で使いやすく、且つ、色展開が30色以上とどんな肌トーンでも合う色が見つかることから取り入れる人が増えたのではないか。また、fweeの人気に追随するように、他ブランドからも同様の商品が発売されていることで人気が広がっている」とのこと。
日本でもこの秋以降、韓国ブランドを中心にリップにもチークにも使えることを訴求した商品の発売が相次いでいます。また、来年3月には国内ブランドのちふれから、リップにもチークにも使える「リップ & チーク バーム」が発売予定です。
<メイクのポイント>
チーク:頬骨より少し内側を起点に、目頭あたりまでふんわりボカすと、ポッと上気したような可愛い雰囲気に。中顔面短縮にも◎
リップ:ふんわりマットタイプのアイテムは、シリコンブラシでポンポンと叩くようにつけていくと、ふんわりしたテクスチャーを活かした仕上がりに。自然に仕上げるならリップラインをクッキリさせないのもポイント。
難しいテクニックなしにトレンドを取り入れられることからも、今後、「血色感リンクメイク」を取り入れる人が益々増えていきそうです。
6.おうちで韓流肌管理
近頃、渡韓して「肌管理」をする人が増えています。韓国保健産業振興院が2024年5月に発表した「2023外国人患者誘致に関する統計データ」によると、韓国で医療機関を受診した外国人患者数は2022年と23年比較で7.6倍と大幅に増加しており、その要因は皮膚科及び整形外科の患者数が増加したことであるとのこと。また、韓国で受診した外国人患者数約60万人のうち、日本人患者数は約19万人で全体の約3割に及び、年代別では20代が約5割を占めています。その目的は皮膚科の受診が約6割に達しました。
@cosmeのクチコミをみてみても、「渡韓」というワードの出現率が昨対で約2.2倍に増加しました。
「韓国で肌管理施術したツヤツヤ!」「韓国行くなら肌管理もしたいなと思ってクリニックに行ってきた!」など、渡韓しての肌管理体験をSNSで発信する動きも見られます。
※肌管理とは:韓国発祥の美容ワードで、肌状態を安定させる又は向上させることを目的として美容皮膚科などで施術を受けること
一方で、韓国に渡航して美容施術を受けることにはハードルを感じる人も多いのも事実です。そこで注目されているのが、肌管理を想起させるような成分を使用しているなど「渡韓して肌管理したような気分になれる」コスメです。ユーザーアンケートで「スキンケアについて、考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ「韓国の「肌管理」に近いスキンケアを家で試せたらうれしい」と回答した人が全体の半数近く、約47.2%となりました。また、このようなトレンドの兆しがある中で、もうひとつ注目なのがダーマコスメです。「皮膚科学(ダーマトロジー)」と「化粧品(コスメ)」が合わさった造語で、皮膚科学に基づいて、さまざまな肌悩みに寄り添い、厳選された成分をもとに開発されたコスメを指します。当初は欧米ブランドを中心に展開されていましたが、韓国では日本より一足先に浸透し、多くのブランドがダーマコスメを展開していることや、なんとなく美容医療を想起させることから興味を持つ人が増加しているようです。
ユーザーアンケートでも「ダーマコスメに興味がある」と回答した人が49.5%、ダーマコスメに興味がある理由として「美容医療を連想させる」「韓国で人気の商品が多い」と回答した人も、それぞれ44.0%、31.2%となりました。
現在は、PDRNやグルタチオン、ダーマコスメなどの成分やジャンルに注目が集まっていますが、2025年上半期も、韓流肌管理発の新たなトレンド成分がうまれていくかもしれません!
【プレスリリース使用データの詳細】
1.アンケート
調査名: 化粧品に関するアンケート
調査の⽅法:アンケート⽅式
調査の対象:@cosmeプロデュースメンバー/⼥性/15~69歳
有効回答数:7086人
調査元:株式会社アイスタイル
調査実施日:2024年11月18日(月)~11月19日(火)
2.@cosmeのクチコミにおけるワードの出現率
集計単位:件数比率 / 集計範囲:全カテゴリ
集計期間:各年とも前年11月1日~当年10月31日 / 集計条件:購入品によるクチコミ
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:57億1,900万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス・マーケティング・リサーチサービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp