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飛躍的成長を遂げた「@cosme BEAUTY DAY 2021」とその未来

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2018年からはじまった、年に一度のECスペシャルイベント「@cosme BEAUTY DAY」。年を重ねるごとに規模が拡大し、2021年12月の同イベントは54時間で11億円を超える流通総額(前年比160%)を達成し飛躍的成長を遂げた。社内体制も、今回はアイスタイルグループの次世代を担う若手メンバーをプロジェクトの要所に抜擢するなど、新たな挑戦が実を結ぶ結果となった。その次世代リーダーたちに、@cosme BEAUTY DAY 2021成功の裏側と、今後について語ってもらった。

2021年の@cosme BEAUTY DAY(以下 BEAUTY DAY)が大きく成長した要因はなんだと思いますか?

浦田 BEAUTY DAYは今回で4回目となり、ユーザー様・ブランド様ともに、この日に向けての期待が高まっていたことがまず背景としてあります。
その上で、「いかに当日の盛り上がりを最大化するか」という観点で、一つ一つの取り組みを見直して、緻密に設計してきたことの積み重ねが大きな成長につながったんだと思います。
たとえばユーザーコミュニケーションの改善があります。ブランド様の注力度合いの高まりによって、年々、ポイント協賛ブランドが増え、この日だけの限定品のラインナップも充実しています。その魅力を改めてもっと多くのユーザー様に知ってもらうために、認知効率の良いテレビCMを4年ぶりに実施しました。
また、訴求するポイントを絞ってイベントについてわかりやすく伝えるようにしたり、ユーザー様に個別の商品を深く知ってもらうためのライブ配信を初めて行ったりもしました。
イベント当日までの期間を細かなフェーズに分けて、どうすればユーザー様に認知して、魅力を知って、実際にオトクなお買い物体験をしていただけるか、突き詰めて考えました。 

青木 浦田の言うように、ブランド様の注力度は高まってきていて、年間のマーケティング計画に組み込んで、1年がかりで準備いただくブランド様も増えています。我々営業担当と一緒にタッグを組んでBEAUTY DAYでの目標達成を目指す、という場面も増えてきているのは、現場ですごく変わったことだなと感じています。
その結果が限定品の数の増加や内容の充実、ブランド様からのBEAUTY DAYの告知増加などとして表れ、間違いなく今回の成長につながる大きな要素になりました。

浦田  社内的にも@cosmeの持つパワーを最大化するため、メディア・EC・店舗の連携をより意識するようにしました。

画像10.png大西 たとえば店舗では、BEAUTY DAYの開催日前から、魅力的な限定品のセットを店頭で展示しました。商品のテスターも置いていたので、立ち止まるお客様が多くいらっしゃって、かなりイベント告知に貢献したと思います。これは、ECと店舗を持つ我々が得意とするネットとリアルの融合の良い例だと思います。
また、今回初の取り組みであるライブ配信企画「教えて美容部員さん」も、ユーザー様の商品選択に貢献できたのではないかと思っています。

 

では、その新たな取り組みである「教えて美容部員さん」について詳しく教えてください

浦田 過去のBEAUTY DAYでは「商品が多すぎて選ぶのが難しい」「どの商品が自分に合うかわからない」というユーザー様の声がありました。BEAUTY DAYは、限定品だけでなく、通常商品もオトクに買える機会なので、どうすればそういったユーザー様の課題解決にお役立ちできるかということを考えました。

大西 2021年夏ごろから、コロナ禍で店舗に行けず困っているというユーザー様の声を受けて、当社の美容部員がオンラインでユーザー様と1対1で接客をして商品をお勧めする「お買い物コンシェルジュ」というサービスを始めていました。このサービスはユーザー様の満足度が非常に高いことに加え、運営側の我々も紹介された商品が欲しくなるということが結構ありました(笑)。これはもっと多くの人に観てもらうべきコンテンツなんじゃないかと話していました。
そこで、浦田の考えていた「BEAUTY DAYにおけるユーザー様の課題解決」に対する施策として検討を始め、何を買ったら良いか悩んでいる方をゲストに、美容部員がその場で相談を受けて商品をご提案する様子をライブ配信する「教えて美容部員さん」企画が生まれました。

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浦田 元々この企画は小規模で行う予定でしたが、全ブランドの商品を熟知した美容部員を抱える我々だからこそ出来ることだし、なにより大西の言う通り、観ていて自分たちも楽しかったので、どんどん全体施策の中心の一つになっていきました。
初めての取り組みなのにどんどん期待が高まっていったので、大西を中心とした運営チームにはかなりプレッシャーだったんじゃないかと思います(笑)。

大西 やはり初めてなので、運営チームの中でやりたいことやゴールの認識が統一できていなかったことから、リハーサルでは完成度が低くてかなり焦りましたね(苦笑)。ただし、そこからチームみんなで議論を重ねて日々ブラッシュアップをしていく中で完成度が上がっていき、「これはお客様にお役立ちできるコンテンツになる」という確信を持てるようになっていきました。

ユーザーやブランドからどんな反響がありましたか?

浦田 BEAUTY DAY当日の盛り上げ最大化を狙ったいろんな施策が機能したことによって、想定を超える開始直後のアクセス集中という事態になりました。かなり増強していたサーバーも不安定になってしまい、SNSでも「楽しみにしてた限定品が買えなかった」といった声が一部寄せられました。
必死になってリカバリー策を考え、ブランド様に無理を言って、一部限定品の在庫を翌日に追加し、その対応でなんとかユーザー様から好評をいただくことができました。ブランド様にとっても限定品を追加で翌日に手配するのは前代未聞だったと思うのですが、ご対応いただけて本当に感謝しています。

大西 「教えて美容部員さん」のライブ配信中にユーザー様からコメント欄に質問がきて、それにリアルタイムで答えるなど、双方向のやり取りができたことも話題を呼んで、非常に大きな反響をいただき、SNSにおいても広く拡散されました。ECのキャンペーンという、ある意味、無機質になりがちなところに「人」の温かさというものを付加できた効果も大きかったんじゃないかと思っています。

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青木 ブランド様観点で言うと、まず「教えて美容部員さん」については、BEAUTY DAYが終わった後、ご覧になったブランドの担当者様から、同じようなことをやりたいという引き合いを次々といただくようになりました。実際、2022年6月実施のECキャンペーン「SPECIAL WEEK」でも、美容部員のライブ配信企画はブランド様への広告ソリューションサービスとして販売することができました。ブランドを横断して提案できる@cosmeの美容部員だからこそ、その情報発信には価値があるとおっしゃっていただいています。
また、先ほどブランド様の注力度合いが年々増しているというお話しをしましたが、今回、大きく成長できたことによって、より今後に向けた期待が高まっていることも、日々の営業活動の中で感じています。その期待の高まりとともに、メディア単体から、小売を含めたプラットフォームの@cosmeとして我々のことを見ていただけるブランド様も一層増えてきています。まさにそこは我々がお伝えしたい@cosmeの価値なので、すごく良いサイクルになっていると思います。

BEAUTY DAYが普段の事業にもたらしている影響は?

浦田 BEAUTY DAYで初めて当社のECをご利用いただいたユーザー様の多くがリピーターになってくださっています。特に今回は事前告知の段階でポイントアップのオトクさをユーザー様にお伝えしていたので、年明け早々からリピート利用が増え、当社EC全体の成長に繋がっています。

青木 営業現場においては、商談に伺った際に、これまで広告担当の方とだけお話しすることがほとんどでしたが、この数年はEC担当やマーケティング統括の方が同席されることが増えています。@cosmeに対する見られ方や期待のされ方が変わってきていることを肌で感じますね。
また、新規取引のお話しをいただくブランド様も、広告だけでなく、ECや店舗の問い合わせから入って来られることが増えてきています。

大西 美容部員を活用したオンラインのサービスはまだ新しいこともあり、もっとこんなことができないか?とかいろんなご相談をいただく機会が増えています。我々もいろんなお話しをする中で、このオンラインで「人」が介在して商品をご紹介することへの大きな可能性を感じています。

今後に向けた抱負を

浦田 ブランド様と当社が一緒になって作り上げてきたBEAUTY DAYですが、これだけの数・種類の正規品がオトクに買えるイベントは他にないと思います。だからこそ、もっともっと多くの皆さんに知っていただく努力をしたいと思っています。

大西 「いかにユーザー様に運命コスメと出合っていただけるか」を追い求めていきたいと思っています。今回の「教えて美容部員さん」は、我々にしかできない強みであり、充分にご期待にお応えできるものだと自負しています。このサービスの認知を広げ、より多くのユーザー様とブランド・商品との運命的な出合いをより多く創っていきたいと思っています。

青木 ECは購買の場所として、いわゆるユーザー体験の「出口」として語られることが多いと思います。ただ、認知から興味関心、購買、クチコミといった一連を網羅している@cosmeにおいては、購買も「入口」の一つと考えられると思っています。BEAUTY DAYでのお買い物体験をきっかけにブランドを知り、ファンになっていただくといったことです。多くのユーザー様の行動データも得られていますので、それも活用してもっとブランド様に寄り添ったマーケティングパートナーとしてお役立ちしたいと考えています。BEAUTY DAYをはじめ、@cosmeをフルに活用いただいているブランド様が、ここ数年で続々と増えています。購買後は勿論、購買前のデータも含めプラットフォーム全体で繋がったデータとして可視化できるのがアイスタイルならではの価値だと思うので、取り組みの価値をより実感していただく意味でも、プラットフォーム全体を活用したお取組みを一層増やしていきたいと思っています。

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浦田 BEAUTY DAYにおいて、売上という目標は当然最優先として見ています。ただ、このイベントによって商品の閲覧やクチコミ投稿など、購買前後のユーザーアクションも非常に活性化しています。また「購買」はユーザーアクションの中で最もエンゲージメントが高いものであり、「購買」が増えるほど、@cosmeプラットフォームを通じたユーザー様とブランド様のつながりをより濃いものにしていけると考えています。いちイベントではありますが、BEAUTY DAYが@cosmeのプラットフォーム全体を牽引していけるよう、今年もまた頑張りたいと思っています。

大西 ECに店舗を含めた小売事業が成長すればするほど、@cosmeは化粧品の購買におけるユーザー行動の縮図としての精度が増していくと思っています。そうなればユーザー様にとってはもちろん、ブランド様にとっても、一層@cosmeの存在価値が増していくと思っていますし、そうできるように日々取り組んでいきたいと思います。

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